グランドに図柄を転写し、加熱定着した銅版 / 銅版画：intaglio：So-netブログ

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グランドに図柄を転写し、加熱定着した銅版 / 銅版画　[版画関連] [編集]

グランドに図柄を転写し、加熱定着した銅版

グランドを塗布した銅版に図柄をサンギーンコンテで転写して加熱定着させた銅版です。それにはグランドを塗布した銅版をプレートホルダーを使用してテーパーで燻します。そしてその銅版をひっくり返して再度加熱して煤をグランドに定着させます。

定着が終えたら、図柄を転写します。その後サンギーンコンテの図柄をグランドに定着さすために再度加熱します。そうしてできたのが上の銅版です。画像ではぼやけたようにしか見えませんが、クリックして拡大すると転写された図柄が確認できます。

尚、碁盤の目は描画漏れを防ぐために転写しています。これはニードルで描画する際にもどこを描画しているかがすばやく見て取れます。また、サンギーンコンテの他に弁柄を用います。転写の詳細は「銅版画技法」の「Ⅲ-7　エッチングのための図柄（下絵）の転写.pdf」を参照してください。また、プレートホルダーの実際の使用方法は「Ⅰ-6　グランドの塗布と燻し.pdf」をご覧ください。

下の画像は燻して煤を加熱定着したもの、そしてその版に図柄を赤褐色コンテで転写した加熱前の銅版です。このように描画前に版を燻さないで制作をする作家も多いと思いますが、しっかり描写したい場合は必要です。