プレートマークを作る 10 / バニッシャーで均す 終了 [銅版の準備]
プレートマークを作る 10
プレートマーク作製は、このバニッシャーで均し終えたら一応終了です。この後、朴炭で研磨して疵を取り除きます。そして、製版に入ります。
銅板切り(引っかき)及び、アクリルカッターでの替え刃の加工における銅板切断を述べたついでに、プレートマーク作製へと広がりました。今まで何度も同じことを述べていますので、ずいぶん重複していると思います。
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プレートマークを作る 9 / オイルの塗布 [銅版の準備]
プレートマークを作る 9
スクレーパーで四辺を削った後は、その斜断面をバニッシャーで均します。力を込めて押さえるので、銅板はしっかり固定します。その為に銅板の縁を作業台の縁に合わせます。ですので、片手ではなく、両手を使ってしっかり押さえて均します。
バニッシャーで均す前に、斜断面には軽くオイルを塗布します。写真で使用している容器は、マーカーインキを取り出したものです。中には代わりにオイルをしみこませたものを入れています。もし自作するのであれば、ペン先は市販されているペン先に取り替えます。
銅板の下にカッティングマットを切り取って敷いています。隅の方を力を入れて押さえると、どうしても滑って作業台を疵付けてしまいます。それを避けるためです。
それから、ここで使用するバニッシャーは、プレートマーク専用にしています。プレートマークで使うとどうしても強く押さえるので、製版の修正に使うと版を疵つける恐れがあります。また、強い力で押さえるために、力を込めやすいように市販のバニッシャーを短く作り変えています。そのように作り変えることで、しっかり力を込めて均すことができます。
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プレートマークを作る 8 / 断面にスクレーパーをかける [銅版の準備]
プレートマークを作る 8
スクレーパーをかけるのは、斜断面だけではなく、断面及びその角にもかけます。ここでは、断面に左手の人差し指を添えてスクレーパーをかけています。この後、斜断面と断面の境界線の角にも軽くかけます。
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プレートマークを作る 7 / スクレーパーをかける [銅版の準備]
プレートマークを作る 7
ヤスリで削った斜断面のヤスリ目を、スクレーパーを用いて削るというか、そぎ落とします。スクレーパーで使用するのは、刃の先の方です。角度を浅く取りながら削ります。その際、片手で研ぐのではなく、人差し指か、親指をスクレーパーを持つ方の手に添え、鉋をかける要領でリズミカルに引きます。慣れないうちは引っかかったりして思うようにはいきませんが、その時は角度を少しずつ変えながら引くとヤスリ目を削ることができます。
スクレーパーは斜断面だけではなく、断面の立ち上がった部分、それにその角にも軽くかけます。鋭利な角を鈍角にして指を切らないようにするためです。また、スクレーパーは、プレートマークを作る際に使用するものを専用に作っておき、制作で使うものとは別にします。後で使用するバニッシャーも同じです。
このスクレーパーかけについては、ブログの動画及び、「銅版画の技法 / 準備と印刷」を参照してください。
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プレートマークを作る 4 / 斜めに削る [銅版の準備]
プレートマークを作る 4
四辺にヤスリをかけて斜めに削ります。最終の仕事が終えた際にしっかりしたプレートマークを作るので、最初は大雑把な感じでもよいと思います。また、銅板に厚みがあったり、大きな銅板は、先に粗目のヤスリをかけてから細目で整えると楽です。
四辺を斜めに削り終えたら、四隅にヤスリをかけて丸くしておきます。この後、ヤスリ目をスクレーパーで削り取るのですが、その前に裏面のバリや購入した際の切断の返りがある場合は、それらをヤスリをかけて取り除きます。また、削り取った銅紛はこまめに刷毛や掃除機で取り除きます。
尚、ここで使用している銅板は1.2ミリですので、ヤスリは粗目と細目を使用しています。
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プレートマークを作る 3 / 切断面を整える [銅版の準備]
プレートマークを作る 3
切断面にヤスリかけをして整えます。粗目のヤスリがあれば先にかけ、細目をかけますが、薄い銅板では力をかけると歪むこともあるので、銅板に応じます。
裏面の切り口にバリができますが、それはプレートマークを作成した後で取り除きます。また、作業台の縁から銅板を出しすぎると、その場合もヤスリをかけると歪む恐れがあるので注意します。
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プレートマークを作る 1 [銅版の準備]
プレートマークを作る 1
銅板の切断面にヤスリをかけて整え、プレートマークを作ります。写真の作業台はプレートマーク専用のものですが、もし作るならば、切断用とこのプレートマーク作製を兼ねる作業台を作れば一台で済みます。切断専用どプレートマーク専用作業台は、最初に考えたものです。その後に、兼用のものがあればと思いました。それを幾つか作りましたが、今は数人の手に渡っています。
作業台には、切断した銅板(200×365×1.2ミリ)、クランプと厚紙、メッキを施したニコルソンのヤスリ(細目)、スクレーパー、バニッシャー、オイルを詰め替えたマーカー容器、そして刷毛です。机の下には削りだした銅紛屑の受け皿になる容器を置いています。
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アクリルカッターで銅板を切る 5 [銅版の準備]
アクリルカッターで銅板を切る 4 [銅版の準備]
アクリルカッターで銅板を切る 3 [銅版の準備]
アクリルカッターで銅板を切る 2 [銅版の準備]
アクリルカッターで銅板を切る 2
写真は20数回引っかいてできた切り屑を集めて拡大で撮ったものです。最初は長めの切り屑ができます。切り込む際には両手で行うと力を銅板にかけながら引っかくことができます。銅板に当てる刃先の角度は自然と決まってくると思います。少しひっかり気味になった場合は、気持ち握りの柄を上げて引っかきます。そうすると、また、力を込めて切り込みことができます。
次に、銅板を切る際には、どうしても気込めないで上部が残ります。これは仕方がないので、上下の向きを変えて、その部分を主に全体をさらに切り込みます。銅板と定規を両面テープを用いて貼り付けていない場合は、マスキングテープを数カ所貼って切り定規がずれないようにして、向きを変えてクランプで留め直します。
アクリルカッターで銅板を切る 1 [銅版の準備]
アクリルカッターで銅板を切る 1
アクリルカッターで実際に銅板を切ることにします。銅板の大きさは、550×365ミリで、厚さが1.2ミリです。それから、365×200ミリを切り取ることにします。保護シールのまま切断することにします。この保護シールは片面のみです。必要なら両面購入した際に貼ってもらえます。 手元には兼用の作業台がないので、銅板切り専用の作業台を使用します。アクリルカッターはS型を使用しますが、L型でもどちらでもよいと思います。L型を使用するなら、刃先を全部出すのではなく、少し短めにして使用する方がしなりやぐらつきがないと思います。写真の状態で切り込みます。片面20数回、そしてむきを変えて切り込めなかった部分を主に10数回、あるいは切り込めるだけ切り込みます。その次は裏面を切り込みます。
銅板を切る準備 [銅版の準備]
銅板を切る準備
銅板切り(引っかき)及び、アクリルカッターの替え刃加工について、以前から思っていたことを述べました。アクリルカッターについては、“銅板切りとしてのアクリルカッター”、“銅板切断でのアクリルカッターの検証 5 終了”で述べたことに尽きると思います。
銅板を切るには写真のような作業台があると便利ですが、作業机の縁などを上手く利用して、クランプでしっかり固定するとよいと思います。もし、銅板を切る作業台を作るのであれば、プレートマークも作製できる兼用のものがあると便利です。しっかり固定すれば、片手でなく両手で銅板切りやアクリルカッターを扱うことができます。兼用作業台については、何度もブログで述べています。
また、切断用の定規は市販のスチール定規ではなく、適当な平金属でもよいと思います。写真にある物は手元にあったステンレス板です。厚みは3ミリです。もう少し幅があってもよいかも知れません。
尚、写真の銅板は、金属店で防護シートを貼ってもらったものです。厚さは1.2ミリです。また、実際の銅版の切断は動画を見て下さい。ただ稚拙なものなので、いずれ撮り直したいと思っています。
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「Print making: cut copper plate / 銅版を切る」から [銅版の準備]
動画「銅板を切る(銅板切りの使い方)」から
You Tube「Print making: cut copper plate / 銅版を切る」からの画像になります。以前から、技法書及びネット等で見かける銅板の切断について、これはと云うものを見かけませんでした。本当にそれでよいのだろうかと思っていました。今もその思いは同じです。
アクリルカッターの替刃を加工したりもしましたが、要はどのような刃先で、どのように研ぎ、それをどう扱うかだと思います。単に銅板を切り取るだけでも楽しいものです。尚、ここでは銅板を切り取る作業、またその銅板のプレートマークを作る作業を同じ作業台を用いて行っています。
毎年銅版画を始める人は必ず出てきます。そして、その銅版画制作の準備としての知識、手作業をしっかり身に着けることは必須だと思います。
2023-07-01 18:48
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銅板切断&プレートマーク用作業台 [銅版の準備]
銅板切断用としての作業台
プレートマーク用としての作業台
上掲画像はすでに何度も載せていますが、銅版画制作における便利な作業台です。一台作っておけば銅板を切ったり、またその銅板のプレートマークを作ることも仕上げに作り直すこともできます。銅板切りで両面をしっかり切り込めば、4、5回折り曲げれば切り落とせます。切り込みが甘い状態で無理に曲げると歪んでしまいます。銅板の端に切り込みが残っている場合も同じで切れても捩じれてしまいます。私が好んで使用する銅板の厚さは1.2㎜ですが、この作業台では大きさにかかわらず数分で切り取ることが出来ます。アクリルカッターを使用したいなら、刃先を加工します。そうすれば十分使いものになります。何よりも経済的です。ただし、研ぎが出来るかどうかです。これは銅板切りでも同じです。
ネット等では、カッターナイフ、あるいはアクリルカッターで切り取っているのを見かけますが、何故それで切り取ることが出来ると思うのか理解に苦しみます。また、銅板切り(ひっかき)の扱い方も変だと思います。態々難儀なやり方をしているように思えてなりません。私の方法が最良だとは云いませんが、悪くはないと思います。そして、他にも良い方法があるかも知れません。
大きさは制作によく使用する大きさ、あるいは自身の持っているプレス機での印刷可能な大きさにします。詳細は技法書、備忘録、そしてブログをお読みください。尚、この作業台の天板はビス止めを外せば、新しい天板に交換することが出来ます。この作業台も販売していたことがあり、数人の方の手元にあると思います。この作業台もそうですが、試行錯誤して作るのは楽しいのですが、一旦出来上がると興味がなくなります。それで、今は作る気がしませんが、銅板切り、銅板の切り方のついでにアップロードしました。
2023-07-01 18:49
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