ハイス高速度鋼(HSS)スクエアビュランを曲げる 6 [銅版画の道具と材料]
6 ハイス高速度鋼(HSS)ビュランを曲げる
切り取ったビュランに柄を挿げました。刃先から柄尻まで、123ミリです。熱して酸化した表面は耐水研磨紙で取り除きます。このビュランを研ぎ器で研ぎ、試し彫りをしたところ、断面の中央から彫り屑が真っすぐ立ち上がりました。尚、このハイス高速度鋼(HSS)ビュランの研ぎにおいても側面は研ぐ必要がありません。二側面の下はしっかり刃になっています。ですから、断面のみを研ぎ、その刃返りを取り除くだけです。とても良く切れる、彫ることができるビュランです。
※ ハイス高速度鋼(HSS)スクエアビュランを曲げる際の考察
この材質のビュランを曲げたのは、今回で二度目です。一度目は熱し方、曲げ方が悪かったせいか折ってしまいました。それで、そのビュランはロウ付けをして使用しました。
熱すると印した曲げる位置が分からなくなるので、バイスに挟む前に平タガネで軽く打刻すると良いかも知れません。バイスに挟む際の目安になります。また、ここでは玄能で直接打ちましたが、鉄片を当てて打つ方がよいかも知れません。
※ ハイス高速度鋼(HSS)に関する参考文献
『特殊鋼の知識』
タグ:ビュランに柄を挿げる
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