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断面研ぎ器を用いた研ぎ及び手での研ぎにおける要点 [ビュラン研ぎと彫り]

1.スパティフィラムを頂戴する.jpg
ラッカーシンナー ホワイトガソリン 油砥石用オイル アーカンサス仕上げ砥石
クッサンと銅板 手製指ぬき 三角トリマー 耐水研磨紙#2000 ダイヤモンド砥石#1000
まっすぐなビュランを仕立てた工具鋼 (WS) のビュラン ハイス高速度鋼 (HSS) のビュラン
スクレーパー ビュランの断面研ぎ器 (FRP製)

作業机にあるビュランは、まっすぐなものを曲げて仕立てたもので、工具鋼 (WS) とハイス高速度鋼 (HSS) のビュランになります。極端な話、この太さの異なる2本のビュランで十分表現できます。沢山のビュランが手元にあったとしても、使用する好みのビュランは自ずと決まってくる気がします。また、良い道具は最初手にすると何か扱いにくいと感じますが、慣れると逆にその道具がないと仕事ができないと思うようになります。

断面研ぎ器を用いた研ぎとして
➊断面研ぎ器にビュランを装着して、ダイヤモンド砥石#1000で研ぎます。軽く断面の周囲
 に返りができれば十分です。
➋耐水研磨紙#2000で研ぎます。ゆっくり丁寧に研ぐと返りがあらかた取れます。
❸アーカンサス仕上げ砥石で研ぎます。これも同じようにゆっくり丁寧に研ぎます。
➍研ぎ器からビュランを外して、二側面をアーカンサス仕上げ砥石で研いで返りを取りま
 す。
➎再度研ぎ器を用いてアーカンサス仕上げ砥石で研ぎます。
❻再度二側面を研ぎます。

以上が、画像にある研ぎ器と砥石を使った研ぎになります。この研ぎ説明では、刃先の角度がすでに45°に出て、二側面の研ぎが終えている上での断面の研ぎになります。また、断面の周囲の返りが大きくない場合は、➎、❻を省略しても構いません。そして、切れ止んだと感じたら、同じようにダイヤモンド砥石#1000から研ぎます。ただ、切っ先が欠けた場合は、粗砥から研ぎ始めます。もし、ダイヤモンド刃物研ぎ機があれば、断面研ぎ器にビュランを装着して研ぐと一瞬で修正できます。

ビュラン研ぎ器ですが、市販のビュラン研ぎ器は調整が面倒で、その上砥石の粒度が異なる高さの違う砥石に変えて研ぎ進めることができません。ですので、毎回同じ様にではなく、同じに研ぐことができません。言い換えれば、ビュランを研ぎ器に毎回同じに装着する必要があります。


ドリルストッパーを用いた手による研ぎについて
研ぎ器がない場合は、ドリルストッパーを使った手での研ぎになります。その研ぎですが、ビュランに興味があり、熱意があれば誰にでも研ぐことができると思います。この手での研ぎにおいても、すでにビュランの仕立てが終わった上で、ダイヤモンド砥石の代わりにオイルストーンの中砥で研ぎ始めます。耐水研磨紙#2000、そしてアーカンサス仕上げ砥石で研ぎます。手での研ぎにおいても切れ止んだと感じたら中砥から研ぎます。しかし、切っ先が欠けた場合は粗砥から順次研いでいきます。

ビュランの研ぎ及び彫りは、難しく何年もかかると言われていますが、それでは人生が終わってしまいます。まずしっかり研ぐことができるかと云うことです。ビュランだけでの表現、あるいは他の技法と一緒に使用するなど表現の幅が広がります。

今まで研ぎについてあれこれ述べましたが、要はとても単純なことです。ただ、この単純なことが曲者なのです。今回も同じ事ばかり述べましたが、一度ビュランを手にして見てください。単に練習で彫るだけでも楽しいと実感されるはずです。

いずれの場合も、あーカンサス仕上げ砥石がなければ、耐水研磨紙#2000で研ぎ終えても構いません。十分仕事はできます。


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