プレートマークを作る / プレートマーク専用作業台 2 [銅版画の道具と材料]
専用のプレートマーク作製作業台
ここでは専用のプレートマーク作業台を使用しています。厚紙をあてがってC型クランプで固定し、取りあえず銅板は左端に固定して行うことにします。自身で銅板を切り取ったなら、プレートマークを作る前に切断面をヤスリで整えておきます。
説明のために身近にあった空き箱を使って削り屑の受け皿にしています。できれば、それように考えるか、少し大きめのゴミ箱でも良いと思います。
1.細目のヤスリをかける
ヤスリ掛けはこの細めで十分です。銅板をしっかり固定しているので効率よく作業ができます。製版を終えた版を手で押さえて行うと疵付ける恐れがありますが、これならそのような心配は不要です。
尚、ここで使用しているヤスリは、ニコルソンのヤスリにメッキを施したものです。メッキの前にもう一度目立てを行っています。それで目詰まりや錆が生じることなくよく切れます。これは、輸入道具を扱っている店で偶然見かけたものです。用途を尋ねたところ蝋を削るとのことでしたが、試しに購入ししてみると先に述べましたように素晴らしい切れ味です。日本製品にも良いメッキのヤスリがあるようです。
2.スクレーパーをかけてヤスリ目を削り取る
左手を添えて右から左へ(奥から手前)と滑らすように削り取ります。その為に左手の人差し指を右手に添えてバランスを取ると、スクレーパーを導く感じで安定して削ることができます。
3.一辺のみを削り取った状態
この後他の辺も同じように仕上げ、更にバニッシャーで少し油をつけて削った面を均します。やはりこのような作業台があるととても重宝します。
これよりもっと小さな銅板なら、適当な板を重ねてその上から押さえればよいと思います。プレートマークを作ると、銅板から銅版に変わったことになります。また、腐蝕での仕事の場合は、制作が終えた時点で再度プレートマークを整えます。
コメント 0