1.手によるビュランの研ぎ / 1. Sharpening the burin by hand [ビュラン研ぎと彫り]
ドリルストッパと六角レンチ
ビュランの手による研ぎは、技法書などで色々な研ぎ方法が見られます。また、版画教室や工房、あるいは美大においてもそれぞれの教えがあると思います。
ここでは最近私が良いと思う研ぎ方です。単に手で研ぐのではなくホームセンターで見られるドリルストッパを用いての方法になります。これは電動ドリルやボール盤のドリルに固定して彫る深さを調整するものです。そしてこれを使って研ぐ際には手を宙に浮かせた状態ではなく、片方の手を支持体にしてビュランを持つ方の手を重ねて研ぎます。そうすることで研ぎが安定します。
ドリルストッパを装着したビュラン / № 2、№10
エリプス刀 №8
ビュランにドリルストッパを取り付けることで、ビュランを持つ指が研ぎ油で滑らずしっかり持つことができます。また、普通に研いでいると指が痛くなり持ち直すことになり、そのようなことで研ぎが安定しません。この方法ならその様なことはありません。
このドリルストッパーを用いた研ぎは、銅版画はもちろん、木口木版画に使用するビュランにも有効です。あせらずに研げばどのような形状のビュランも研ぐことができます。
ドリルストッパは単体でも売られていますが、セットものを求めてください。ドリルストッパーの埋めネジは3ミリ径になります。ただ、木口木版画で使用する幅のあるエリプス刀等は大きなドリルストッパーを使用するので、付属の止めネジではビュランの側面に届きません。それで、3ミリの埋めネジは少し長めの8ミリ程度が必要です。このドリルストッパーを用いた研ぎについては、次の記事を参照してください。
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