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手によるビュランの研ぎ 4 / 砥石の使用例 [ビュラン研ぎと彫り]

手の研ぎにおける砥石の使用例
使用例 A
A 砥石合成.jpg

使用例 B(基本の研ぎ)
B-砥石合成.jpg

使用例 C
C-合成.jpg

使用例A
手による研ぎで使用する研ぎ出しの砥石は二つに分けて考えます。まず使用例Aは、購入したばかりのビュランの刃先角度を出す際や、刃先が欠けたりした場合、あるいは研いでいて形が狂った場合の修正などで用います。要は粗い砥石から始めることになります。

もう一つは、制作をしながら使用する砥石が使用例Bと使用例Cになります。その使用例Bが手による研ぎの基本になります。

使用例B
ビュランの刃先がしっかり45°に出ているとして、#800のオイルストーン中砥石から研ぎ始め、#2000の耐水研磨紙、#4000のフィルム研磨紙の順で仕上げます。

実際の研ぎは#800のオイルストーン、#2000の耐水研磨紙、#4000のフィルム研磨紙で断面を研ぎます。次に側面の刃返りを#2000の耐水研磨紙、#4000のフィルム研磨紙で取り除きます。仕上げに再度断面に回った刃返りを#4000のフィルム研磨紙で断面を研いで仕上げます。しかし、何度も述べていますが、#2000の耐水研磨紙で研ぎを終えても構いません。ビュランは十分切れます。
※ 研ぎの基本では刃返りは、仕上で用いた砥石を使用します。しかし、ここでの説明で刃返りを取る際に#2000の耐水研磨紙で側面を研ぐのは、フィルム研磨紙を傷めないためです。

研ぎ終えたビュランで銅版を彫ると、ビュランの断面の中央から彫り屑が真っ直ぐ立ち上がります。もし、そのような状態にならない場合は、刃返りがしっかり取れていないことが原因の一つです。それで再度刃返りを取り除きます。

使用例C
更に粒度の高い#6000までの研ぎになりますが、ビュラン作家でここまで研ぐ人は稀だと思います。それで、基本の研ぎ以後の砥石を用いた研ぎは、好みで行えば良いと思います。もし、この使用例Cで研ぎ上げたなら切れの良い彫りが得られるはずです。最初は研ぎの技術が無いと思いますので、慣れた頃に挑戦してみてください。

A手による研ぎの砥石.jpg


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