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ハイス高速度鋼(HSS)、工具鋼(WS) ビュランの仕立て [銅版画の道具と材料]

曲げ仕立てたビュラン.jpg
ハイス高速度鋼(HSS)、工具鋼(WS)ビュランの仕立て

真っ直ぐなハイス高速度鋼(HSS)、工具鋼(WS) のスクエア ビュランを曲げて仕立てたものです。右端のものは短くなったものを試しに曲げてみました。これでも十分に彫ることが出来ます。

ネットでは、ハイス高速度鋼(HSS)、工具鋼(WS) のビュランが販売されています。工具鋼(WS) のものは、全長が110ミリで太さの異なるものが9種類販売されています。取り扱い店によってはそれよりも長いものがありますが、太さの種類が少ないです。ビュランを仕立てるには、110ミリで十分です。ビュランの刃だけですので、別に柄が必要です。それらも別に販売されていますが、手元にあるものに挿げ変えればよいと思います。すべての種類をそろえなくとも、銅版画で使用するには数本あれば足ります。

曲げる際には十分熱して、ペンチではなく玄能で打ち曲げます。ビュランの角を打って曲げるので、歪むことなく曲げることが出来ると思います。自身で仕立てることで、アメリカ製の切れの悪い、曲げ角度の悪いビュランで仕事をせずに済みます。尚、商品はビュランではなく、vallorbe(バローベ)洋彫りタガネとして販売されています。

※ ハイス高速度鋼(HSS)は普通に熱して曲げることはできません。必ず折れます。この特殊鋼はかなりの温度で焼き戻しが必要です。それも一度ではなく、2、3度行う方が良いようです。詳細は下記のサイトが参考になると思います。

※ ハイス高速度鋼(HSS)に関する参考文献
『特殊鋼の知識』

※ 『特殊鋼の知識』は、削除されています。(2024.04.29 現在)
ですので、要点を簡単にまとめて見ました。
高速度鋼(通称 ハイス)の焼戻し(テンパ-)は、ダブルテンパ-が必須条件となる。できれば二次硬化のストレスを除く意味から 三回のテンパ-が理想的である。それは、一度の焼戻し(テンパ-)では、却って硬くなるので、二度の焼戻し(テンパ-)が必要になる。念の為に三回の焼戻し(テンパ-)を行う方が良い。

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