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ビュラン側面研ぎ器の新しい使い方 4 / 終了 [ビュラン研ぎ器]

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1.オイルを垂らす
ダイヤモンド砥石にオイルを垂らす。使用する砥石は#400です。#1000では直しきれないと思いその粒度を用いました。尚、ビュランはアメリカ製で№9の太いものです。

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2.側面を研ぐ
ダイヤモンド砥石#400研いでいます。本来は#1000で行います。しかし、以前の研ぎ方で研いで、側面の腹の方が研ぎすぎているので#400で平面にすることにします。ここでは横に研いでいますが、基本は前後に研ぎながら左右に移動させて往復させます。どの砥石でも全体を使って研ぎます。

3.ダイヤモンド砥石#400研いだ状態.jpg
3.ダイヤモンド砥石#400研いだ状態を見る
研ぎの状態を見ています。この画像を拡大したものが次の画像です。

4.ダイヤモンド砥石#400研いだ側面の拡大.jpg
4.ダイヤモンド砥石#400研いだ側面の拡大
まったく研げていないというか、全体を修正するには時間がかかります。それで、ふと金剛砂を使って研ぐとどうだろうと思い、早速手持ちの#120をダイヤモンド砥石に少量盛ってオイルを垂らして研ぐことにします。

5.側面研ぎ器によるダイヤモンド砥石#1000での研ぎ.jpg
5.金剛砂とダイヤモンド砥石#1000での研ぎ
実際に研いだ結果、何故もっと早く気が付かなかったのだろうと思いました。普通に研ぐよりも簡単に平面になりました。まるで今まで時間をかけて、それも全く研ぐことができなかったのが噓のようです。

6.金剛砂を用いて研いだ側面.jpg
6.金剛砂を用いて研いだ側面
金剛砂で研いだ側面ですが、しっかり修正できていないかも知れません。けれど、この状態から仕上げることにします。その前にダイヤモンド砥石を食器用洗剤で洗い、熱湯をかけ錆びないようにします。

7.側面研ぎ器によるダイヤモンド砥石#1000での研ぎ.jpg
7.ダイヤモンド砥石#1000での研ぎ
金剛砂で研いだ後、ダイヤモンド砥石#1000で研ぎます。前後に研ぎ器を動かしながら左右に動かし、砥石全体を使用します。側面全体を同じように平面に研ぐのが理想ですが、修正のビュランですので、側面全体を研いで刃先が研がれていて平面になっていればそれで良しとします。また、しばらく研いでいても研ぎの効果がない場合は、ダイヤモンド砥石の高さの微調整をします。

8.ダイヤモンド砥石#1000で研いだ側面.jpg
8.ダイヤモンド砥石#1000で研いだ側面
ダイヤモンド砥石#1000で研いだ側面です。取り敢えず、側面の研ぎはこれで止めておきます。この後断面を研ぎ、断面側にできた返りを取り除きます。

9.ダイヤモンド砥石#1000で断面の研ぎ.jpg
9.断面の返りを取り除く
ここでは、断面用の研ぎ器を使用しています。すでに45°の角度が出ているので、軽く研ぎます。その後、耐水研磨紙#2000で研ぎます。そこで止めても良いのですが、もう少し上の粒度で研ぎます。

10.耐水研磨紙#2000で断面を研ぐ.jpg
10.耐水研磨紙#2000で断面を研ぐ
耐水研磨紙#2000での研ぎです。もしここで終えるなら、再度側面を研いで、返りを取り除きます。しかし、更に上の粒度で研ぐならその粒度で断面を研ぎ、側面に回った返りを取り除きます。

もし、断面研ぎ器ではなく手で断面を研ぐなら、ドリルストッパーを使って研ぎます。その場合はダイヤモンド砥石を使用せず、オイル砥石の中砥から研ぎ、耐水研磨紙#2000で仕上げます。

11.アーカンサス仕上砥石で断面を研ぐ.jpg
11.アーカンサス仕上砥石で断面を研ぐ
ビュランの側面を研ぎ器を用いて研いできたので、断面の研ぎも研ぎ器を使用します。せっかくアーカンサス仕上砥石があるのでそれを使います。

12.アーカンサス仕上砥石で側面を研ぐ.jpg
12.アーカンサス仕上砥石で側面を研ぐ
断面を研いで側面に回った返りは、このアーカンサス仕上砥石で取ります。それにはドリルストッパーを使って手で側面を研ぎます。

13.再度アーカンサス仕上砥石で断面を研ぐ.jpg
13.再度アーカンサス仕上砥石で断面を研ぐ
それでもまだ返りが残っていれば、アーカンサス仕上砥石での研ぎを繰り返します。これで、研ぎ器を使った側面の研ぎは終了です。そして、ドリルストッパーを外します。

14.重ねたティッシュペーパーを切って研ぎ具合を見る.jpg
14.重ねたティッシュペーパーを切って研ぎ具合を見る
研ぎを終えたので、その研ぎ具合を見ます。それにはティッシュペーパーを重ねてビュランの刃先で手前に引きます。鋭い切れ跡なら研ぎは良好と云うことです。古くからは親指の爪にビュランの刃先を立て、それを斜めにして滑るかどうかで判断しますが、私はいつも重ねたティッシュペーパーを切って研ぎ具合を見て確認しています。

15.研いだビュランの試し彫り.jpg
15.研いだビュランの試し彫り
側面の修正を終えたので試しに彫ってみました。この四角形ビュランはアメリカ製の№9になります。ですので、細いビュランに比べると修正が大変です。それでも今回は金剛砂を用いることを思いついたので、幾分助かりました。この№9のビュランは3.4mm程のものです。しかし修正したビュランの刃先は3.2mmと3.3mmになってしまいました。幅が少し違っています。尚、購入した段階から適切に研いでいればこのような修正は不要です。

太いビュランは細いビュランに比べて、力加減が難しいです。彫る際には銅板を押さえる手にも力が必要です。これは、ビュランを手にした人にはすぐに理解していただけると思います。そして、ビュランをしっかりした握り方ではないと、太い線を彫ることはできません。意のままに扱うことができません。ですので、ビュランを手にする場合は、最初にしっかりした持ち方を身につける必要があります。

ビュランを始めてから長く気になっていたことがやっとすっきりしました。手における断面の研ぎ、側面の研ぎ、そしてそれらの研ぎ器における研ぎについてはこれで良いと思っています。ただこれは私のビュランの研ぎ方です。けれど、興味がありましたら一度試してみてください。それでもダメなら、別の方法を考えるとよいと思います。いずれにしても、取り敢えずやってみることです。


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