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差し箱製作における最終的な形 18 [差し箱を作る]

差し箱製作最終形態 18.jpg
他の同じ額の差し箱を作る

先に作った色顔料の見本の額と同時にグループ展に出品したものです。ずい分前のことになります。黒色顔料と黒インキは、グラフィックケミカル社製のものを用いています。見本はメゾチントの原版を用いて印刷し、アルシュ水彩紙の台紙にそれを切り取って貼っています。上の二段が黒色顔料で、下段が黒インキになります。この他に国内外の顔料及びインキの見本も作っています。

木の「無花果」の作品は、グループ展に出品することになり、すでにスケッチをしていたものを銅版画にしたものです。制作は一週間程です。尚、出品には額の大きさが決められていたため、額マット紙は不使用です。

本題の差し箱ですが、やはりカットチゼルで打刻すると簡単に折り曲げることが出来ます。その寸法採りは、額の実寸から自身が必要だと思うクリアランスが決まれば、額の大きさが違っていても寸法採りは簡単です。この段階では、額を収めた左右のクリアランスは10㎜ずつの20㎜なります。蓋側の上部は20㎜です。上部が20㎜なのは、黄袋を少し折り畳んで収めるためです。内側に段ボールを貼るので実際の寸法採りは次のようになります。

横:45㎜(高さ)+330㎜{段ボールの厚み5㎜+額の実寸305㎜+段ボールの厚み5㎜+クリアランス15㎜}+45㎜(高さ)。ですので、端から45㎜+330㎜+45㎜採ります。この段階で20㎜のクリアランスがあっても、内側に段ボールを貼るので、仕上がった実際のクリアランスは10㎜になります。
縦:45㎜(高さ)+330㎜{段ボールの厚み5㎜+額の実寸305㎜+クリアランス20㎜}+40㎜(蓋の高さ)+40(蓋の差し込み)。ですので、端から45㎜+330㎜+40㎜+40㎜採ります。下の底にあたる内側の部分に段ボールを貼るので、実際のクリアランスは15㎜になります。

また、高さを45㎜に採っているのは、実寸の高さが取り付け紐の金具を含めて30㎜になり、その上から箱の内側に5㎜の段ボールシートで被うのでそのクリアランスを見ています。それから、今までの説明では、差し込み蓋の周囲と角になる貼り合わせる部分を、ヘラで押さえていましたが、玄能の凸部で叩く方がしっかり薄くすることが出来ます。それで、今回はそのようにしました。

それで上の寸法を採るには、420㎜×455㎜の段ボールシート、それと箱にかぶせる320㎜×325㎜の段ボールシート(この大きさは実寸を採り確かめます)が必要になります。この後組み立てて仕上げます。