たかが差し箱、されど差し箱 3/7 [差し箱を作る]
挿し箱の保護カバーを作る
作品を差し箱に入れて保管するにはそのままで良いのですが、手に持って歩いて移動する場合は、差し箱に手提げホルダー使用して持つことになります。そのようにして持った経験があれば次に述べることは理解できると思います。提げて持った際にバランスが悪いと、いくら気を付けても差し箱の角を地面にぶつけてしまいます。それで、以前からと云うか、作品を持ち歩く必要があって差し箱をつくりましたが、どうしても箱の角を打ち付けてしまいますj。また、強く紐を結んだり、手提げホルダーを使用すると箱を傷めがちです。
画像はそのために段ボールシートを切り出して折り曲げた状態です。差し箱の上下に使用して、開閉をしない側は、一つの角を地面に多少打ち付けても大丈夫なように作ります。
差し箱と同じ厚さ5㎜の強度のある芯で作られた段ボールシートを用いていますので、カッターナイフで少し切り込みをいれます。その後、大小のヘラで切り込みを広げ、また強度のある波板は、押さえて圧をかけて曲げやすくします。
たかが差し箱、されど差し箱 2/7 [差し箱を作る]
たかが挿し箱、されど挿し箱 1/7 [差し箱を作る]
1.側面の立ち上げと底面
曲げた側面を立ち上げて木工ボンドで固めました。この後底面を立ち上げて固定するのですが、その際に、重なりあう面の端をヘラで斜めに押さえます。そうすることで角が直角になります。
この挿し箱は箱を重ねるのではなく、一枚の段ボールシートを貼るように採寸しています。それで、挿し箱の内側周囲に、高さから段ボールシートの厚みを差し引いた支えを貼ります。ですから、今見えている隙間がその分狭くなります。また、挿しこみ口は蓋をしたときに綺麗にかぶさるように少し加工します。
段ボールシートの折り曲げについて
ここでは、厚さ5㎜の強度のある芯で作られた段ボールシートを用いています。今まで、ルレットあるいはカッターナイフで軽く切り込みを入れて曲げていましたが、幾ら切り込みを入れても、切り残っている中芯の波板はかなり強度があるので、どうしても曲げに手間取ります。
そこで、曲げたい所に同じようにカッターで切り込みを入れ、その後少し太めのヘラで押し広げて窪みを作り、更に細めのヘラで波板の中芯をしっかり押さえれば簡単に折り曲げることができます。太めのヘラは裁縫用のものを使用しています。かなり柔らかなプラスチックなので、木片を当てて使用しましたが、竹尺などでも良いと思います。また、細めのヘラは裏打ち用のものを使用しています。
アクリルカッター [版画関連]
アクリルカッター
何故かいまだにアクセスの多い記事の一つが「銅板切りとアクリルカッター 1」です。
アクリルカッターでは、銅板を切ることはできません。アクリル板を切ることに特化した道具です。以前、その替刃を加工する記事及び動画を投稿しましたが、考えれば意味のないことを書いたりしたように思います。その当時は、このようなものがあればとの思いでしたが、替刃の加工ができると云うことは、本来の銅板を切る銅板切り(ひっかき)の研ぎが出来、扱えると云うことになります。
アクリルカッターを製作している企業に、銅板を切ることのできるカッター、もしくは既存の製品の替刃としての販売を問い合わせたことがあります。帰ってきたのは良い返答ではありませんでした。多分需要が全く見込めないのか、それよりも取るに足らないことだったのかも知れません。
アクリルカッターでは、銅板を切ることはできません。