銅板切り、プレートマーク用の兼用台を作る 1 [銅版画の道具と材料]
兼用作業台を作る
以前兼用作業台を作った際にもう一台作る分が残っていたので作ることにしました。自身の専用の作業台二台と兼用の作業台二台を作っているので兼用作業台としては三台目になります。たぶんこの後は作らないと思います。やはり作るのは面倒です。それに同じことを繰り返すのも好きではありません。在庫がなくなっているので、これも完成すればステンレス研ぎ器と同じように新販売カタログに掲載します。
写真は底板に中板を貼り付けるためにその位置を見ているところです。この後木工ボンドを塗布して圧をかけて接着します。
タグ:新たに兼用作業台を作る
銅板切り、プレートマーク用の兼用台を作る 3 [銅版画の道具と材料]
表面に研磨紙を軽くかける
底板と中板に薄めの木工ボンドを塗り乾燥後に軽く研磨紙を当てる。組み立ててからでは塗りにくく磨きにくいので先に済ませておきます。この後天板をビス止めします。
底板を切り欠いているのは、銅板切り台として使う際に銅板とスチール定規を固定するC型クランプを使う為です。
タグ:兼用作業台
自作の作業台による銅板の切断 / A workbench for cutting copper plates for copperplate engraving production. [銅版画の道具と材料]
銅版画を制作するために自分で必要な大きさの銅板を切る必要があります。それには銅板切り(引っかき)などを使用します。あるいはアクリルカッターを加工して切り取ります。銅板の厚さにもよりますが、アクリルカッターはそのままでは無理です。
切断は銅板を押さえながらではなく、しっかり固定した状態で切り取ります。作家それぞれの方法があると思いますが、次の様な作業台があるととても重宝します。もし興味がありましたらご自身で作るとよいと思います。
切断は銅板を押さえながらではなく、しっかり固定した状態で切り取ります。作家それぞれの方法があると思いますが、次の様な作業台があるととても重宝します。もし興味がありましたらご自身で作るとよいと思います。
1.切り取り線を引く
アクリルカッターで銅板を切る.pdf [銅版画の道具と材料]
刃を加工したアクリルカッターで銅板を切る
銅板の切断は銅板切りだけではなく、アクリルカッターを用いても切り取ることができます。しかし、それには刃先角度を30°前後に加工します。そのままのアクリルカッターの刃では無理です。
さらにこのアクリルカッターの刃のV字になっている部分をダイヤモンド刃物研ぎ機で落とす必要があります。アクリルカッターの刃は一定の厚みなので、同じ幅で切り込むことができます。このように加工した替え刃があれば、使い古したら新しいものに簡単に交換する事ができます。場合によっては研ぎ直して使用できます。需要の問題がありますが、どこかで製品として販売されれば誰もが簡単に銅板を切り取ることができます。
銅板切り用の作業台は、作業机にFクランプで固定して用います。銅板の切断の仕方は銅板切りを使用した場合と同じです。
アクリルカッターの替え刃の加工 1 [銅版画の道具と材料]
アクリルカッターの替え刃の加工 2 [銅版画の道具と材料]
アクリルカッターの替え刃の加工 5 [銅版画の道具と材料]
5 アクリルカッターの替え刃を加工する
写真は異なるメーカーのアクリルカッターの刃先角度を加工したものになる。上下二つは替え刃式のものだが、中の青いものは一体型のもので、使い切りのものになる。また、刃の厚みは下二つが少し厚い。
それぞれ刃先角度を30°に作り直すのだが、まず最初に刃先の前のV字になっている部分をダイヤモンド刃物研ぎ機で削り落とす。次にリューターを用いて30°の角度に削り、更にダイヤモンドヤスリで整える。刃先のV字の部分の削り落としは、ダイヤモンド刃物研ぎ機が無ければオイルストーンで落とすとよい。
このような替え刃式の銅板切り(引っかき)があればもっと簡単に銅板を切ることが出来ると思う。
アクリルカッターの替え刃の加工、銅板を切るということ [銅版画の道具と材料]
銅板を切るということ
ダイヤモンド刃物研ぎ機、リューターが無い場合は、円形オイルストーンで刃先のV字の部分、ダイヤモンドヤスリで刃先角度30°に削り落とします。角度はダイヤモンドヤスリの四角形のもので粗削りし、平らなものに変えて整えます。しっかりバイスに挟んで行えば左程時間はかかりません。写真はそのようにして削ったものになります。
※ オイルストーンは黒い層の粗砥で研ぐ。また、ダイヤモンド砥石があれば#400で研ぐと
簡単に削り落とすことが出来る。
ダイヤモンド刃物研ぎ機、リューターを使うのは手元にあるのと簡単に済ますことが出来るからです。しかし、先に述べたように円形のオイルストーン、小さなダイヤモンドヤスリ、そして適当なバイスがあればアクリルカッターの替え刃の加工刃はできます。手で加工する方が慣れない機械を使うよりも良いと思います。
このようにアクリルカッターの替え刃の加工を試してみるのも面白いと思います。もしうまくいかなければ別の方法を考えればよいだけです。結局、これは市販の銅板切り(引っかき)の研ぎも同じなので、こうして加工できるということは、銅板切りでも切断できると云うことです。ただ、銅板切りは刃先の厚みなどがあったりするので、刃先全体が一定の厚さのアクリルカッターについて述べた次第です。
要は、銅板切りの研ぎ、刃物の研ぎを理解しているかどうかだと思います。銅版画を始めたころはそれが理解できずにむやみに研いでしまいかなり小さくなってしまいました。しかし捨てずに残しています。使用することはありませんが、そのように小さくなったものでも銅板を切ることが出来ます。
技法書やネットの記事では銅板の切断を難しいように述べられていますが、簡単なことです。一人で制作を始めたり、工房や施設を利用できない人なら最初に身に付けると良いと思います。学校などでは設備が整っていますが、いざ一人になれば一から始めなければなりません。
練習としてビュランで彫ることもそうですが、銅板を切ること自体楽しいことだと思います。
メッキを施したニコルソンのヤスリ [銅版画の道具と材料]
メッキを施したNICHOLSON(ニコルソン)のヤスリ
NICHOLSON(ニコルソン)のヤスリにメッキをしたものです。細目と粗目になります。銅版画を始めたころに、プレートホルダーを作るために銀ロウを買った店で目に入ったのがメッキを施されたニコルソンのヤスリでした。店で何に使用するのかと尋ねたら蝋細工などに使うものだと教えられ、銅版画でのプレートマークを作る際にも使用できると思い試しに作りました。メッキをするために再度目立てをするので価格がヤスリの2倍になりました。
このニコルソンのメッキをしたヤスリは他の人にも勧め、かなりの数を作りました。ある作家が私のところに来られた時に一目見て譲って欲しいと言われたことがあります。今はメッキを施す前の加工ができなくなり作ることができません。しかし、ネットで日本製のメッキを施したヤスリが販売されていることを知りました。私はその日本製のヤスリを試したことはありませんが、メッキを施すと銅紛のへばりつきがなく、切れ味が続きます。それに錆びることもありません。もし興味を持たれたら試して見るのもよいと思います。
※ 追記
メッキを施したヤスリは日本のメーカーからも良いものが販売されています。この記事のヤスリにこだわることはありません。(2021.07.04)
タグ:メッキを施したヤスリ
アクリルの小片、ミトン、印刷用紙の重し、インキを詰めた版 [銅版画の道具と材料]
小さな版でのアクリルの小片の用い方 [銅版画の道具と材料]
印刷における便利な道具 [銅版画の道具と材料]
スペイン白の塊と印刷の便利な道具
印刷のインキの拭き取りの仕上げは、版の仕事によって異なるが油膜の拭き取りに手のひらを用いることがある。それには写真のようなスペイン白の塊から粉を手に付け、余分な粉を払って拭き取るとしっかり油膜を取り除くことができる。
また、インキを詰めて拭き上げた後は、面倒かも知れないが溶剤及び油汚れ落としの洗剤で手の汚れを落とすと良い。習慣になれば印刷した作品や周辺の器具等を汚さないで済む。何よりも仕事がスムーズにいく。
スペイン白の塊(拭き取りで使用)
タグ:印刷の便利な道具
研磨フィルムシート型紙と厚アクリル板 [銅版画の道具と材料]
研磨シート型紙とアクリル板
写真は研磨フィルムシートの切り取り用の型紙です。そして、厚アクリル板になります。ここにある厚アクリル板については下記のアドレスを参考にしてください。任意の大きさのものが入手できます。
※ フィルムでの研ぎとアクリル板の入手.pdf
タグ:厚アクリル板の入手
プレート・ホルダー金型とプレート・ホルダー / Plate holder for copperplate engravings [銅版画の道具と材料]
プレート・ホルダー用金型とプレート・ホルダー
このブログでアクセスの多いものの一つがこのプレート・ホルダーの金型記事です。
「プレートホルダー製作金型 / 銅版画の道具」
タグ:プレートホルダー用金型